SEと会社で職務を与えられていても、Webの世界だとプログラミングであったりディレクションであったり、いわゆるSIerさんのいうSEとは結構かけ離れた業務がメインになったりしてるんじゃないでしょうか。
自分自身がそうで、Webの仕事をしていて10年以上「SE」とかの肩書を付けてたりしますが、実際多いのが「ディレクション」だったり、見積もり作成であったり、何かしら調整事が多いのが確かです。でもたまに「設計」とか「要件定義書作成」のような業務が降ってきたり、結構現場では幅広い業務を求められたりします。
というところで時間の無い中で「設計」というところを改めて振り返ってみると、あまり本来の「設計」と呼ばれること、例えば「外部設計」「内部設計」のようなことをやることが少なかったりします。
ただやっと世の中的に設計が重要、という風潮は出てきているのですが、より良いアプリケーションを作成することと、顧客の納得いくようなドキュメントを作成することはいささかギャップがあったりするので、改めて現場に近い内容に触れられている本書を手にとってみたところ、良い内容だったのでKindle版を購入してみた。
完全に具体的な内容重視、というより「抑えるべきポイント」は網羅されていると思うので、作成時に振り返って見てみるのに適している本となっている。
また従来の設計関係の本は基幹システムとかそういった類のものが多かったことに対して、Webの場合も考慮されているように思うので、いわゆるSEになったばかりで顧客から何かしら求められる立場になった人に特にオススメ出来る本です。
例えば「外部連携」を掘り下げた場合に
・どういったシステムと連携する必要があるか
・連携形式は何か(ファイル、APIなど)
・連携タイミングは何時何分か
・エラーとなった場合のリラン方法をどうするか
といった、言ってしまえば当たり前の内容ですが、まとめられているものはあまりなく、経験に基づくものとなっているのが現実です。
というような仕事をずっとしている人であれば当たり前の内容を、プログラマからSEへステップアップしたばかりの人は是非これまでの業務と当てはめて読んでもらえると良いのでは、と思います。
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